第七巻 : 池の辺の小槻の下の小竹な刈りそね
2002年12月15日(日)更新
原文: 池邊 小槻下 細竹苅嫌 其谷 公形見尓 監乍将偲
作者: 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より
よみ: 池の辺(へ)の、小槻(をつき)の下の、小竹(しの)な刈(か)りそね、それをだに、君が形見(かたみ)に、見つつ偲(しの)はむ
意味: 池のそばの槻(つき)の下の小竹(しの)を刈らないで。それだけでも、あなたの形見(かたみ)として見て偲(しの)びましょう。
「形見(かたみ)」は、逢えないとき(亡くなったわけではありません)に、その人を想うためのよりどころとなるものです。
「の」のリズムが特徴的ですね。小竹(しの)と偲(しの)も言葉遊びでしょうか。
第七巻