原文
丸雪降 遠江 吾跡川楊 雖苅 亦生云 余跡川楊
作者
柿本人麻呂歌集より
よみ
霰(あられ)降り、遠(とほ)つ淡海(あふみ)の、吾跡川楊(あとかはやなぎ)、刈れども、またも生(お)ふといふ、吾跡川楊(あとかはやなぎ)
意味
遠江(とおとうみ)の吾跡川(あどがわ)の楊(やなぎ)よ、刈っても刈っても、また生えてくるという吾跡川(あどがわ)の楊(やなぎ)よ。
「霰(あられ)降り」は、遠(とほ)つ淡海(あふみ)を導く枕詞として使われているようです。
- rough meaning: Oh,the pussy willows of the Adogawa river in Totoumi. The pussy willows of the Adogawa river that are said to grow again even if they're cut or cut.
補足
・「遠(とほ)つ淡海(あふみ)」は、奈良の都から遠い湖、という意味で、浜名湖(はまなこ)のことです。いまの静岡県の西部地域にあたります。で、都に近い湖である琵琶湖(びわこ)は、「近つ淡海(あふみ)」ですね。