原文

白菅之 真野乃榛原 心従毛 不念吾之 衣尓揩

作者

不明

よみ

白菅(しらすげ)の、真野(まの)の榛原(はりはら)、心ゆも、思はぬ我(わ)れし、衣(ころも)に摺(す)りつ

意味

榛の木 撮影(2017) by きょう

真野(まの)の榛原(はりはら)のことを心にも思ったことがない私なのに、(その榛で)衣に摺って染めてしまいました。

「白菅(しらすげ)の」は、真野(まの)を導く枕詞(まくらことば)です。

真野(まの)は、現在の神戸市長田区真野町、尻池町、または大津市真野だと考えられています。榛原(はりはら)は榛(はり)の林のことです。

※心を寄せてもいない男性と契ってしまったことを悔やんだ歌と考えられています。

補足

「木に寄する(歌)」のひとつです。

更新日: 2018年02月18日(日)