原文
明日香川 七瀬之不行尓 住鳥毛 意有社 波不立目
作者
不明
よみ
明日香川(あすかがわ)、七瀬(ななせ)の淀(よど)に、住む鳥も、心あれこそ、波立てざらめ
意味
明日香川(あすかがわ)の七瀬(ななせ)の淀(よど)に住む鳥も、心があるからこそ、波を立てないのでしょう。
「あなたのことを深く想っているからこそ、噂(うわさ)がたたないように静かにしているのですよ。」という気持ちを詠んだ歌と思われます。
「七瀬(ななせ)の淀(よど)」は、「川の多くの浅瀬が淀(よど)んでいるところ」というような意味です。
補足
この歌の題詞には「鳥に寄す」とあります。