第十六巻 : 童ども草はな刈りそ八穂蓼を

平成10年6月14日(日)更新


原文: 小兒等 草者勿苅 八穂蓼乎 穂積乃阿曽我 腋草乎可礼

作者: 平群朝臣(へぐりのあそん)

よみ: 童(わらは)ども、草はな刈りそ、八穂蓼(やほだて)を、穂積(ほずみ)の朝臣(あそん)が、腋草を刈れ

意味: 子供たちよ、草を刈らないで、穂積(ほずみ)の朝臣(あそん)の臭い脇毛を刈りなさい。

平群朝臣(へぐりのあそん)が、穂積(ほずみ)の朝臣(あそん)をからかい笑って詠んだ歌です。それにしてもずいぶんと失礼な歌ですね。

八穂蓼(やほだて)というのは、沢山の穂がついた蓼(たで)という意味です。「八穂蓼(やほだて)を」が「穂」を導く枕詞になっています。


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