原文
秋田苅 苫手揺奈利 白露志 置穂田無跡 告尓来良思 [一云 告尓来良思母]
作者
不明
よみ
秋田(あきた)刈る 苫手(とまで)動くなり 白露(しらつゆ)し 置く穂田(ほだ)なしと 告げに来ぬらし [一云 告げに来らしも]
意味
秋の田を刈る苫(とま)の茅の先が揺れています。白露(しらつゆ)が置く穂が田に無いと告げに来たのでしょう。
- rough meaning: The edge of the roof of the temporary hut that cuts the autumn rice fields is shaking. Shiratsuyu must have come and tell that the rice field has no ears of rice where dew fall.
補足
・「露(つゆ)を詠む」と題された歌のひとつです。
・苫(とま)は菅(すげ)や茅(かや)で屋根をしつらえた小屋のことです。その菅(すげ)や茅(かや)の端のことを苫手(とまで)といいます。