秋穂乎 之努尓<押>靡 置露 消鴨死益 戀乍不有者
不明
秋の穂(ほ)を、しのに押しなべ、置く露(つゆ)の、消(け)かもしなまし、恋ひつつあらずは
秋の稲穂(いなほ)をたくさん押し付けるようについた露(つゆ)のように、消えてしまったほうがましです。恋し続けているのなら。
この歌を含む歌群の題詞には「露(つゆ)に寄す」とあります。