原文

珠藻苅 敏馬乎過 夏草之 野嶋之埼尓 舟近著奴

作者

柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)

よみ

玉藻(たまも)刈(か)る 敏馬(みぬめ)を過ぎて 夏草の 野島(のしま)が崎に 船近づきぬ

意味

淡路島 by 写真AC

玉藻(たまも)を刈る敏馬(みぬめ)を過ぎて、夏草が茂る野島(のしま)の崎に船が近づきました。

・玉藻(たまも)は、藻(も)の美称です。

・敏馬(みぬめ)は、現在の兵庫県神戸市灘区あたりと考えられています。

- rough meaning: After passing Minume where people are cutting Tamamo(seaweed), the ship is approaching the small peninsula of Noshima overgrown with summer grass.

補足

この歌の左注には「一本に云はく、處女(おとめ)を過ぎて、夏草の野嶋が埼に、廬(いほ)りす我は」とあります

更新日: 2020年05月17日(日)