原文
珠藻苅 敏馬乎過 夏草之 野嶋之埼尓 舟近著奴
作者
よみ
玉藻(たまも)刈(か)る 敏馬(みぬめ)を過ぎて 夏草の 野島(のしま)が崎に 船近づきぬ
意味
玉藻(たまも)を刈る敏馬(みぬめ)を過ぎて、夏草が茂る野島(のしま)の崎に船が近づきました。
・玉藻(たまも)は、藻(も)の美称です。
・敏馬(みぬめ)は、現在の兵庫県神戸市灘区あたりと考えられています。
- rough meaning: After passing Minume where people are cutting Tamamo(seaweed), the ship is approaching the small peninsula of Noshima overgrown with summer grass.
補足
この歌の左注には「一本に云はく、處女(おとめ)を過ぎて、夏草の野嶋が埼に、廬(いほ)りす我は」とあります