第三巻 : 託馬野に生ふる紫草衣に染め

平成11年6月13日(日)更新


原文: 託馬野尓 生流紫 衣染 未服而 色尓出来

作者: 笠郎女(かさのいらつめ)

よみ: 託馬野(たくまの)に、生(お)ふる紫草(むらさき)、衣(きぬ)に染(し)め、いまだ着ずして、色に出(い)でにけり

意味: 託馬野(たくまの)に生えている紫草(むらさき)を、衣に染め付けて、まだ着てもいないのに、人に知られてしまいましたわ。

大伴家持(おおとものやかもち)に贈った歌です。「託馬野(たくまの)」がどこかは不明です。


第三巻