隠口能 泊瀬山之 山際尓 伊佐夜歴雲者 妹鴨有牟
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
こもりくの、初瀬(はつせ)の山の、山の際(ま)に、いさよふ雲は、妹(いも)にかもあらむ
初瀬(はつせ)の山にただよっている雲は、(亡くなった)妻なのでしょうか。
この歌の題詞には、「土形娘子(ひじかたのをとめ)を泊瀬山に火葬した時、柿本朝臣人麻呂が作る歌一首」とあります。