原文

昨日社 公者在然 不思尓 濱松之於 雲棚引

作者

大伴三中(おおとものみなか)

よみ

昨日(きのふ)こそ、君はありしか、思はぬに、浜松(はままつ)の上に、雲(くも)にたなびく

雲 撮影(2011.08) by きょう

意味

昨日は、あなた様はいらっしゃったのに、思いもよらず、浜松(はままつ)の上を雲(くも)となってたなびいています。

補足

この歌(の直前の長歌)の題詞には、「天平元年(西暦729年)、攝津國(せっつのくに)の班田史生(はんでんししょう:班田をつかさどる書記)の丈部龍麻呂(はせべのたつまろ)が自(みずか)ら首をくくって亡くなった時に、判官(はんがん)大伴宿祢三中(おおとものすくねみなか)が作る歌一首、ならびに短歌」とあります。

更新日: 2012年05月20日(日)