原文 Original Text
従今者 秋風寒 将吹焉 如何獨 長夜乎将宿
作者 Author
大伴家持(おおとものやかもち) Otomo-no-Yakamochi
よみ Reading
今よりは 秋風(あきかぜ)寒く 吹きなむを いかにかひとり 長き夜(よ)を寝む
- Ima yori ha(wa) Akikaze samuku Fukinamu wo Ikanika hitori Nagaki yo wo nemu.
意味 Meaning
これからは秋風(あきかぜ)が寒く吹くのだろうに、どんな風にしてひとりで長い夜を寝たらよいでしょうか。
・天平11年(西暦739年)6月、亡くなった女性(奥様でしょうが、どなたかは不明)を悲しんで詠んだ歌です。
- rough meaning: With the cold autumn wind blowing from now on, how should I spend the long nights alone? (The author, Yakamochi, had lost his wife in June.)
補足 Note
この歌の題詞に、「十一年己卯(きぼう)夏六月、大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)、亡(な)きにし妾(をみなめ)を悲傷(かなし)びて作る歌一首」とあります。