第三巻 : うつせみの世は常なしと知るものを
2009年10月25日(日)更新
原文: 虚蝉之 代者無常跡 知物乎 秋風寒 思努妣都流可聞
作者: 大伴家持(おおとものやかもち)
よみ: うつせみの、世は常なしと、知るものを、秋風寒(さむ)み、偲(おも)ひつるかも
意味: この世ははかないものと知ってはいますが、秋風が寒く、(妻のことを)思い出します。
天平11年(西暦739年)6月に奥様を亡くしています。一月後の7月に詠んだ歌です。この歌の題詞に「月がかわった後に、秋風を悲しんで家持が作った歌」とあります。
第三巻