原文

丹波道之 大江乃山之 真玉葛 絶牟乃心 我不思

作者

不明

よみ

丹波道(たにはぢ)の、大江(おほえ)の山の、さな葛(かづら)、絶えむの心、我(わ)が思はなくに

意味

真葛(さねかずら) 撮影(2017.11) by きょう

丹波道(たにはぢ)の、大江(おほえ)の山の、さな葛(かづら)のように、(あなたとの間を)絶とうと思う心など、私は持ってはいません。

・丹波道(たにはぢ)は奈良と京都の丹波を結ぶ道です。また、大江(おほえ)の山は、現在の京都市西京区と亀岡市の境にある、標高が480メートルの大枝山(おおえやま)とされています。

さな葛(かづら)は、長く伸び続けて行くので、「絶えない」ことを表現するのに詠まれたと思われます。

補足

「物に寄せて思ひを陳(の)ぶる」歌の一つです。

更新日: 2017年12月10日(日)