原文
木綿L [一云 疊] 白月山之 佐奈葛 後毛必 将相等曽念 [或本歌曰 将絶跡妹乎 吾念莫久尓]
作者
不明
よみ
木綿(ゆふ)包み[一に云(い)ふ 畳(たたみ)]、白月山(しらつきやま)のさな葛(かづら)、後(のち)もかならず、逢はむとぞ思ふ [或本(あるほん)の歌に曰(いは)く 絶えむと妹(いも)を、我が思はなくに]
意味
白月山(しらつきやま)のさな葛(かづら)のように、後にも必ずお逢いしたいと思います。[ある本の歌には、あの娘にはもう逢わないなんて思ったりしません。]
「木綿(ゆふ)包み」は、白月山(しらつきやま)を導く枕詞(まくらことば)です。
白月山(しらつきやま)がどこなのかは分かっていません。
補足
「寄物陳思歌(物に寄せて思いを陳べる歌)」のひとつです。
さな葛(かづら)は、蔓が入り組んだように伸びていくので、「後もかならず逢はむ」を導く言葉として表しているようです。。