原文
纒向之 病足乃山尓 雲居乍 雨者雖零 所沾乍焉来
作者
不明
よみ
巻向(まきむく)の、穴師(あなし)の山に、雲(くも)居(い)つつ、雨は降れども、濡(ぬ)れつつぞ来し
意味
巻向(まきむく)の、穴師(あなし)の山に雲(くも)がかかって雨が降っていましたが、濡れながら来たのですよ。
「あなたに逢いたくて雨の中をやってきたのは、私ですよ。」って詠んでいるのですね。
巻向は三輪山の北西部一帯をいいます。
補足
この歌は、相聞歌で直前の歌(ひさかたの雨の降る日を・・・)に答える歌となっています。