第二十巻 : 千葉の野の児手柏のほほまれど

2001年6月24日(日)更新


原文: 知波乃奴乃 古乃弖加之波能 保々麻例等 阿夜尓加奈之美 於枳弖他加枳奴

作者: 大田部足人(おおたべのたるひと)

よみ: 千葉の野の、児手柏(このてかしは)の、ほほまれど、あやに愛(かな)しみ、置きて誰(た)が来ぬ

意味: 千葉の野の、児手柏(このてかしは)の(花のつぼみの)ように、初々しくってかわいいけれど、とてもいとおしいので、何もせずに(遠く)ここまでやってきました。

撮影(2000.4) by きょう

この歌は、千葉郡(ちばのこほり)の大田部足人(おおたべのたるひと)という人が詠んだ歌です。好きだった娘さんに手も触れずに、防人(さきもり)として旅立ってきたのでしょうね。


第二十巻