去年見而之 秋月夜者 雖渡 相見之妹者 益年離
柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
去年(こぞ)見てし、秋(あき)の月夜(つくよ)は、渡れども、相(あひ)見し妹(いも)は、いや年離(としさか)る
去年見た秋(あき)の秋(あき)の月夜は夜の空を渡っていくのですが、去年一緒に見た私の妻は、ますます年月を経て過ぎ去っていきます。
柿本人麻呂(かきのもとひとまろ)の奥様が亡くなったのを悲しんで詠んだ歌の一つです。