原文

多夫手二毛 投越都倍吉 天漢 敝太而礼婆可母 安麻多須辨奈吉

作者

山上憶良(やまのうえのおくら)

よみ

天の川 撮影(2006) by 佐藤弘高さま

たぶてにも、投げ越しつべき、天の川、隔(へだ)てればかも、あまたすべなき

意味

小石でも投げれば、向こう岸に届いてしまいそうな天の川なのに、その川で隔てられているのでどうすることもできません。

補足

この歌は「山上臣憶良(やまのうえのおみおくら)七夕の歌十二首」のひとつです。

この歌の左注には「右、天平元年(西暦729年)七月七日夜、憶良(おくら)天河(あまのがわ)を仰(あお)ぎ觀(み)て作る [一に云う 帥(そち:ここでは大伴旅人)の家で作る]」とあります。

更新日: 2016年07月03日(日)