原文
多夫手二毛 投越都倍吉 天漢 敝太而礼婆可母 安麻多須辨奈吉
作者
よみ
たぶてにも、投げ越しつべき、天の川、隔(へだ)てればかも、あまたすべなき
意味
小石でも投げれば、向こう岸に届いてしまいそうな天の川なのに、その川で隔てられているのでどうすることもできません。
補足
この歌は「山上臣憶良(やまのうえのおみおくら)の七夕の歌十二首」のひとつです。
この歌の左注には「右、天平元年(西暦729年)七月七日夜、憶良(おくら)、天河(あまのがわ)を仰(あお)ぎ觀(み)て作る [一に云う 帥(そち:ここでは大伴旅人)の家で作る]」とあります。