原文
秋野尓 開流秋芽子 秋風尓 靡流上尓 秋露置有
作者
よみ
秋の野に 咲ける秋萩(あきはぎ) 秋風に 靡(なび)ける上に 秋の露(つゆ)置けり
意味
秋の野に咲いている秋萩(あきはぎ)が、秋の風になびいている上に、秋の露(つゆ)がのっています。
- rough meaning: Bush clovers blooming in the autumn field is fluttering in the autumn wind, and the autumn dew is on them.
補足
この歌の題詞には「大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)の秋の歌三首」とあります。また、この歌を含む三首の左注には、「右、天平十五年(西暦743年)癸未(みずのとひつじ/きび)秋八月物色(ぶつしょく:自然の風物のこと)を見て作る」とあります。