原文

安乎楊疑能 延太伎里於呂之 湯種蒔 忌忌伎美尓 故非和多流香母

作者

遣新羅使(けんしらぎし)

よみ

青楊(あをやぎ)の、枝(えだ)伐(き)り下ろし、ゆ種(だね)蒔(ま)き、ゆゆしき君に、恋ひわたるかも

意味

水田 撮影(2018.06) by きょう

青楊(あをやぎ)の枝(えだ)を伐って(田に挿し)、清めた種を蒔くように、恐れつつしむべきあなた様に恋し続けることです。

田に青柳を挿すことで、苗がしっかりと根を張って順調に生育することを祈ったそうです。

「ゆ種」は豊穣を祈って清めた種籾(たねもみ)のことだそうです。

補足

この歌を含む3602番歌の題詞に、「所に當(あ)たりて誦詠(しょうえい)する古歌」とあります。

更新日: 2018年06月17日(日)