原文

可良等麻里 能許乃宇良奈美 多々奴日者 安礼杼母伊敝尓 古非奴日者奈之

作者

遣新羅使(けんしらぎし)

よみ

韓亭(からとまり)能許(のこ)の浦、波立たぬ日は、あれども家に、恋(こ)ひぬ日はなし

唐泊 撮影 by 池田様

意味

韓亭(からとまり)能許(のこ)の浦に波が立たない日はあっても、家のことを恋いて想わない日はありません。

補足

3668~3673番歌の題詞に、「筑前國(つくしのくに)の志麻郡(しまのこほり)の韓亭(からとまり)に到って、停泊して三日が経ちました。この時、夜のの光は白く輝きながら流れています。このの光に対してして旅情(りょじょう)がわいてきたのでそれぞれが思いを述べてともかく作った歌六首」とあります。

更新日: 2015年05月17日(日)