万葉集: 梓(あづさ)を詠んだ歌
2004年06月27日(日)更新 |
梓(あづさ)はカバノキ科の植物で、材質が強靭なので弓の材料として使われていたそうです。丸木弓が正倉院に残っているそうです。 万葉集の中では多くは「梓弓(あづさゆみ)」として登場し、「引く」「春(張る)」などの枕詞として使われています。 |
0003: やすみししわご大君の朝には.......(長歌) 0098: 梓弓引かばまにまに寄らめども後の心を知りかてぬかも 0099: 梓弓弦緒取りはけ引く人は後の心を知る人ぞ引く 0207: 天飛ぶや軽の道は我妹子が里にしあれば.......(長歌) 0217: 秋山のしたへる妹なよ竹のとをよる子らは.......(長歌) 0230: 梓弓手に取り持ちてますらをのさつ矢手挟み.......(長歌) 0311: 梓弓引き豊国の鏡山見ず久ならば恋しけむかも 0478: かけまくもあやに畏し我が大君皇子の命の.......(長歌) 0531: 梓弓爪引く夜音の遠音にも君が御幸を聞かくしよしも 1279: 梓弓引津の辺なるなのりその花摘むまでに逢はずあらめやもなのりその花 1738: しなが鳥安房に継ぎたる梓弓周淮の珠名は.......(長歌) 1829: 梓弓春山近く家居れば継ぎて聞くらむ鴬の声 1930: 梓弓引津の辺なるなのりその花咲くまでに逢はぬ君かも 2505: 梓弓引きてゆるさずあらませばかかる恋にはあはざらましを 2638: 梓弓末のはら野に鳥狩する君が弓弦の絶えむと思へや 2640: 梓弓引きみ緩へみ来ずは来ず来ば来そをなぞ来ずは来ばそを 2830: 梓弓弓束巻き替へ中見さしさらに引くとも君がまにまに 2985: 梓弓末はし知らずしかれどもまさかは君に寄りにしものを 2986: 梓弓引きみ緩へみ思ひみてすでに心は寄りにしものを 2988: 梓弓末の中ごろ淀めりし君には逢ひぬ嘆きはやめむ 2989: 今さらに何をか思はむ梓弓引きみ緩へみ寄りにしものを 3149: 梓弓末は知らねど愛しみ君にたぐひて山道越え来ぬ 3302: 紀の国の牟婁の江の辺に千年に.......(長歌) 3324: かけまくもあやに畏し藤原の都しみみに.......(長歌) 3487: 梓弓末に玉巻きかくすすぞ寝なななりにし奥をかぬかぬ 3489: 梓弓欲良の山辺の茂かくに妹ろを立ててさ寝処払ふも 3490: 梓弓末は寄り寝むまさかこそ人目を多み汝をはしに置けれ 3567: 置きて行かば妹はま愛し持ちて行く梓の弓の弓束にもがも 3885: いとこ汝背の君居り居りて物にい行くとは.......(長歌) 4094: 葦原の瑞穂の国を天下り知らしめしける.......(長歌) 4164: ちちの実の父の命ははそ葉の母の命.......(長歌) 4214: 天地の初めの時ゆうつそみの八十伴の男は.......(長歌) |