第四巻 : 言出しは誰が言にあるか小山田の

2000年6月25日(日)更新


原文: 事出之者 誰言尓有鹿 小山田之 苗代水乃 中与杼尓四手

作者: 紀女郎(きのいらつめ)

よみ: 言出(ことで)しは、誰(た)が言(こと)にあるか、小山田(をやまだ)の、苗代(なはしろ)水(みず)の中淀(なかよど)にして

意味: さきに声をお掛けになったのはどちらさまでしょうか(あなたさまでしょ)。(それなのに)小山田(をやまだ)の苗代(なはしろ)水(みず)のようにお付き合いが途絶えて・・・・

大伴家持(おおとみのやかもち)に贈った歌です。苗代(なはしろ)には、湧き水や川の水を留めておきます。そこで、水の流れがとどまるように大伴家持(おおとみのやかもち)からの訪れが途絶えたことを言ったのですね。

撮影(2000.6) by きょう

第四巻