第四巻 : 春風の音にし出なばありさりて
2005年05月22日(日)更新 |
原文: 春風之 聲尓四出名者 有去而 不有今友 君之随意 作者: 大伴家持(おおとものやかもち) よみ: 春風(はるかぜ)の、音(おと)にし出(いで)なば、ありさりて、今ならずとも、君(きみ)がまにまに |
意味: 春風(はるかぜ)の音(おと)のように、うわさになったら、いずれはあなたの思い通りになることでしょうね。 「春風(はるかぜ)」は「音」を導いています。この歌では「音」はうわさの騒がしさを意味しているようです。 |
藤原久須麻呂(ふじわらのくすまろ)に贈った歌です。藤原久須麻呂(ふじわらのくすまろ)から大伴家持(おおとものやかもち)の娘さんを、藤原久須麻呂(ふじわらのくすまろ)の息子さんの嫁に欲しいと言われていたようで、そのことをいっているようですね。 |