第十四巻 : 筑波嶺の新桑繭の衣はあれど
2002年9月1日(日)更新 |
原文: 筑波祢乃 尓比具波麻欲能 伎奴波安礼杼 伎美我美家思志 安夜尓伎保思母 作者: 不明 よみ: 筑波嶺(つくはね)の、新桑(にひぐは)繭(まよ)の、衣(きぬ)はあれど、君が御衣(みけし)し、あやに着欲しも |
意味: 筑波嶺(つくはね)の、新桑(にひぐは)で作った絹の衣は、それはそれで素敵だけれど。あなたさまの衣を身につけてみたいものですわ、とっても。 「新桑(にひぐは)」は、桑(くは)の新芽のことです。新桑(にひぐは)で育てた蚕で作られた絹の衣は高級品だったのですね。繭(まよ)は、蚕(かいこ)のまゆのことです。 |
「筑波嶺(つくはね)」は筑波山のことです。桑の新芽をつみながら、歌った娘さんの恋の歌なのでしょうか。 |