柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)歌集より
よみ: とこしへに、夏冬行けや、裘(かはごろも)、扇(あふぎ)放たぬ、山に住む人
意味: いつだって夏と冬が同時にやってくるなんてことはないのに、毛皮の衣と扇を放さない、仙人は。
この歌の題詞には、「忍壁皇子(おさかべのみこ)に獻(たてまつる)歌一首 [仙人の形(かた:像または絵)を詠む]」とあります。仙人の絵か何かを見て詠んだ歌と考えられています。