原文
河瀬 激乎見者 玉藻鴨 散乱而在 川常鴨
作者
間人宿祢(はしひとのすくね)
よみ
川の瀬の、たぎつを見れば、玉藻(たまも)かも、散り乱れたる、川の常(つね)かも
意味
川の瀬の激しく流れる様を見ると、玉藻(たまも)が散り乱れています。この川は常にこうなのでしょう。
補足
この歌の題詞には「泉河(いずみがは)の邊(へ)にして、間人宿祢(はしひとのすくね)の作る歌二首」とあります。
また、この歌を含んで、1709番歌の左注には「右、柿本朝臣人麻呂(かきのもとのあそんひとまろ)の歌集に出ず」とあります。