第九巻 : 旅人の宿りせむ野に霜降らば

平成9年2月1日(日更新


原文: 客人之 宿将為野尓 霜降者 吾子羽■ 天乃鶴群

作者: 不明

よみ: 旅人の宿りせむ野に、霜降らば、我が子、羽ぐくめ天の鶴群(たづむら)

意味: 旅をする人が野宿する野に霜がおりたら、私の息子をその羽で守ってあげて、空を飛ぶたちよ。

天平5年(733)に遣唐使船が難波を出発するときに、ひとりの遣唐使のお母さんが、息子さんの無事を祈って詠んだ歌です。


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