2008年08月24日(日)更新
原文: 椙野尓 左乎騰流雉 灼然 啼尓之毛将哭 己母利豆麻可母
作者: 大伴家持(おおとものやかもち)
よみ: 杉(すぎ)の野に、さ躍(をど)る雉(きぎし)、いちしろく、音(ね)にしも泣かむ、隠(こも)り妻(つま)かも
杉(すぎ)の野に飛び跳ねる雉(きじ)は、目立つほど大きな声で鳴きますね。とても忍ぶ妻とも思えないです。
天平勝宝2年(西暦750年)3月2日に詠まれた歌で、この歌の題詞には、明け方に雉(きじ)が鳴くのを聞いて詠んだ歌とあります。
「隠(こも)り妻(つま)」は、結婚していることを隠している女性のことです。
第十九巻