第十九巻 : 卯の花を腐す長雨の始水に

2008年06月22日(火)更新


原文: 宇能花乎 令腐霖雨之 始水邇 縁木積成 将因兒毛我母

作者: 大伴家持(おおとものやかもち)

よみ: 卯(う)の花を、腐(くた)す長雨(ながめ)の、始水(みづはな)に、寄る木屑(こつみ)なす、寄らむ子もがも

卯(う)の花を腐らせる長雨の流れる水に寄ってくる木屑(きくず)のように、(私に)寄り付いてくれる娘さんがいたらなぁ。

天平勝宝2年(西暦750年)5月、長雨が止んで晴れた日に詠まれた歌です。

雨の卯の花 撮影(2008.05) by きょう

第十九巻