原文
新 年之初者 弥年尓 雪踏平之 常如此尓毛我
作者
よみ
新しき、年の初めは、いや年に、雪(ゆき)踏み平(なら)し、常かくにもが
意味
新しい年の初めには、毎年、雪(ゆき)を踏みならして、いつもこうしていたいものですね。
天平勝宝3年(西暦751年)に詠まれた歌です。
補足
この歌の左注には、「右の一首の歌は 正月二日、守(かみ: )の舘に集って宴を催した。その時、降る雪が殊に多く積もって、四尺(1m20cm程度) そこで主人の大伴宿禰家持(おおとものすくねやかもち)がこの歌を作った。」とあります。
奈良時代の1尺は、およそ29.6cmです。