原文
大王者 神尓之座者 水鳥乃 須太久水奴麻乎 皇都常成通
作者
不明
よみ
大君(おほきみ)は、神にしませば、水鳥(みづとり)の、すだく水沼(みぬま)を、都と成しつ
意味
大君は神でいらっしゃるので、水鳥(みづとり)が群がり集まる水沼を、都としてお造りになった。
この「水沼」がどこかは分かっていません。
補足
この歌を含む4260番歌の題詞には、「壬申の年の乱、平定以後の歌二首」とあります。壬申の年の乱は、天智天皇が亡くなった後の皇位継承をめぐって大海人皇子(のちの天武天皇)と大友皇子による内乱のことです。
この歌の左注には、「右の件(くだり)の二首、天平勝寶四年(西暦752年)二月二日に聞き、 即ちここに載(の)す也」とあります。