原文

多知夜麻尓 布理於家流由伎能 等許奈都尓 氣受弖和多流波 可無奈我良等曽

作者

大伴池主(おおとものいけぬし)

よみ

立山(たちやま)に 降り置ける雪の 常夏(とこなつ)に 消(け)ずてわたるは 神ながらとぞ

意味

雨晴海岸より望む立山連峰 by 写真AC

立山(たてやま)に降り積もった雪(ゆき)夏(なつ)になっても消えないのは神の山だからだそうです。

- rough meaning: It is said that the reason why the snow that has fallen on Tateyama does not disappear even in the summer is because it is the mountain of God.

・写真は、富山湾の雨晴海岸より望む立山連峰です。(The photo shows the Tateyama Mountain Range from the Amaharashi Beach in Toyama Bay.)

補足

・この歌を含む4003番歌の題詞に、「敬(つつし)みて立山(たちやま)の賦(ふ:ここでは長歌のこと)に和(こた)ふる一首并(あわ)せて二絶(ぜつ:ここでは短歌のこと)」とあります。

・この歌の左注に、「右、掾(じょう:国司の官職の一つ)大伴宿祢池主(おおとものすくねいけぬし)、和(こた)えたり 四月廿八日(天平19年:西暦747年)」とあります。

更新日: 2021年06月13日(日)