第六巻 : ますらをと思へる我れや水茎の
2009年10月11日(日)更新 |
原文: 大夫跡 念在吾哉 水莖之 水城之上尓 泣将拭 作者: 大伴旅人(おおとものたびと) よみ: ますらをと、思へる我れや、水茎(みずくき)の、水城(みずき)の上に、涙(なみた)拭(のご)はむ |
意味: ますらおと思う私がこの水城(みずき)の上で涙をぬぐうことです。 「ますらお」は心の強い男の人のことです。 「水茎(みずくき)の」は水城(みずき)を導く枕詞のようですね。 |
天平2年(730)11月、大伴旅人(おおとものたびと)が都に戻るときに、馬を水城(みずき)で止めて大宰府の館を振り返ったときに、児島(こしま)と言う娘子(おとめ)が大伴旅人(おおとものたびと)との別れを悲しんで詠んだ歌二首(965,966)への返歌二首の一つです。 |