原文

狭野方波 實尓成西乎 今更 春雨零而 花将咲八方

作者

不明

よみ

さのかたは、実になりにしを、今さらに、春雨(はるさめ)降りて、花咲かめやも

あけびの実 撮影(2013.08) by きょう

意味

さのかたは、実になってしまたのに、いまさら春雨(はるさめ)が降って、花が咲くようなことがあるでしょうか。

「もう嫁いでしまったので、いまさらあなたのお誘いにはのれませんわ。」とお断りをしているのですね。

補足

春の相聞(そうもん)のひとつで、さのかたは実にならずとも...への返歌のようです。

更新日: 2013年08月25日(日)