相坂乎 打出而見者 淡海之海 白木綿花尓 浪立渡
不明
逢坂(おふさか)を、うち出でて見れば、近江(あふみ)の海、白木綿花(しらゆふばな)に、波立ちわたる
逢坂を通り過ぎてみると、近江の海(琵琶湖のこと)が白い木綿花のように波が立っています。
「木綿花(ゆうばな)」は楮(こうぞ)の樹皮から作った木綿(ゆう)と呼ばれる繊維で作った白い花のことと考えられています。
この歌は3236番歌および3237番歌の反歌(はんか)です。