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  原文: 三諸乃  神名備山尓  五百枝刺  繁生有  都賀乃樹乃  弥継嗣尓  玉葛  絶事無  在管裳  不止将通  明日香能  舊京師者  山高三  河登保志呂之  春日者  山四見容之  秋夜者  河四清之  旦雲二  多頭羽乱  夕霧丹  河津者驟  毎見  哭耳所泣  古思者 
 作者: 山部赤人(やまべのあかひと) 
 よみ: みもろの、神なび山に、五百枝(いほへ)さし、しじに生ひたる、栂(つが)の木の、いや継ぎ継ぎに、玉葛(たまかづら)、絶ゆることなく、ありつつも、やまず通はむ、明日香の、古き都は、山高み、川とほしろし、春の日は、山し見がほし、秋の夜は、川しさやけし、朝雲に、鶴(たづ)は乱れ、夕霧(ゆうぎり)に、かはづは騒く、見るごとに、音(ね)のみし泣かゆ、いにしへ思へば 
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