原文

白縫 筑紫乃綿者 身箸而 未者伎袮杼 暖所見

作者

沙弥満誓(さみのまんぜい)

よみ

しらぬひ、筑紫(つくし)の綿(わた)は、身に付けて、いまだは着ねど、暖けく見ゆ

意味

茶綿 by 写真AC

筑紫(今の九州北部)の綿(わた)で作った衣は、まだ着たことはないのですが、暖かそうですねぇ。

・この歌に詠まれている「綿」は真綿のことではなく、当時九州に渡ってきたばかりの綿(茶綿:ちゃめん)ではないかとも考えられます。(否定的な意見もあります。)

- rough meaning: I haven't worn a garment made of Wata from Chikushi (now northern Kyushu), but it seems warm.

補足

・この歌の題詞に「沙弥満誓(さみのまんぜい)綿(わた)を詠んだ歌一首」とあります

更新日: 2021年11月21日(日)