第三巻 : 昔こそ外にも見しか我妹子が

2010年04月18日(日)更新


原文: 昔許曽 外尓毛見之加 吾妹子之 奥槨常念者 波之吉佐寳山

作者: 大伴家持(おおとものやかもち)

よみ: 昔こそ、外(よそ)にも見しか、我妹子(わぎもこ)が、奥つ城(き)と思へば、はしき佐保山(さほやま)

意味: 昔はなんとはなく見ていたのですが、私の亡くなった妻のお墓があるところと思うと、愛おしい佐保山(さほやま)です。

天平11年(西暦739年)6月に、大伴家持(おおとものやかもち)が亡くなった奥様のことを悲しんで詠んだ歌のひとつです。

佐保山 撮影(2010.01.24) by きょう

この歌の題詞には、"悲しみがまだ止まずに、更に作った歌五首"とあります。


第三巻