第十二巻 : なかなかに人とあらずは桑子にも

2002年4月21日(日)更新


原文: 中々二 人跡不在者 桑子尓毛 成益物乎 玉之緒許

作者: 不明

よみ: なかなかに、人とあらずは桑子(くはこ)にも、ならましものを、玉(たま)の緒(を)ばかり

意味: 人として生きているよりも蚕(かいこ)にでもなったほうがいい。わずかばかりの命だとしても。

桑子(くはこ)は、桑(くわ)を食べる蚕(かいこ)のことでしょう。この歌では、蚕の命の短さを「玉(たま)の緒(を)」という言葉でたとえています。

桑の花 撮影(2002.4) by きょう

第十二巻