原文

真木柱 太心者 有之香杼 此吾心 鎮目金津毛

作者

舎人(とねり)

舎人(とねり)は、宮中で働くお役人さんです。

よみ

真木柱(まきばしら)、太き心は、ありしかど、この我(あ)が心、鎮(しづ)めかねつも

撮影 編集 by きょう

意味

真木柱(まきばしら)のように太く強い心を持っていたのに、いまのこの私の心を、鎮(しづ)めることができないでいます。

補足

この歌の題詞には、「皇子尊(みこのみこと)の宮の舎人(とねり)等が慟(かなし)み傷んで作る歌、23首」とあります。

皇子尊(みこのみこと)は草壁皇子(くさかべのみこ)のことです。草壁皇子は、持統3年(西暦689)年4月に28歳で亡くなりました。

更新日: 2010年8月29日(日)