吾勢子尓 令見常念之 梅花 其十方不所見 雪乃零有者
山部宿禰赤人(やまべのすくねあかひと)
わが背子(せこ)に、見せむと思ひし、梅の花、それとも見えず、雪の降れれば
あなたに見せようと思った梅の花は、どれが梅の花でどれが雪か分かりません。(それほど)雪が降り積もっているので。
背子(せこ): 普通は女の人が兄弟や恋人を呼ぶのに使われます。この歌の作者である赤人さんは男ですから、もしかして。。。なんてことは冗談ですけど。女性の気持ちを詠んだ歌なのかもしれませんね。