第八巻 : 我が君に戯奴は恋ふらし賜りたる
2004年01月18日(日)更新 |
原文: 吾君尓 戯奴者戀良思 給有 茅花手雖喫 弥痩尓夜須 作者: 大伴家持(おおとものやかもち) よみ: 我(あ)が君に、戯奴(わけ)は恋(こ)ふらし、賜(たば)りたる、茅花(つばな)を食(は)めど、いや痩(や)せに痩(や)す |
意味: あなたに私は恋をしているようです。いただいた茅花(つばな)を食べても、ますます痩(や)せてしまうのです。 紀女郎(きのいらつめ)が大伴家持(おおとものやかもち)に贈った歌、「戯奴(わけ)がため、我が手もすまに、春の野に、抜ける茅花(つばな)ぞ、食(め)して肥えませ」に応えて詠んだ歌です。 「戯奴(わけ)」は、自分のことを恋のしもべ、という感じで(遊び感覚かもしれませんね)使っています。 |