原文
霍公鳥 雖待不来喧 <菖>蒲草 玉尓貫日乎 未遠美香
作者
よみ
霍公鳥(ほととぎす) 待てど来(き)鳴かず 菖蒲草(あやめぐさ) 玉に貫(ぬ)く日を いまだ遠みか
意味
待っていても霍公鳥(ほととぎす)がやってきて鳴いてはくれません。菖蒲草(あやめぐさ)を玉に通す日がまだ先のことだからでしょうか。
・「玉に貫(ぬ)く」とは、霊力があると信じられていた石や植物などに糸や紐(ひも)を通して形作り邪気を払うことを指しています。
- rough meaning: Even though I'm waiting Hototogisu which will come and sing here, I can't hear it sing yet. Is it because the day when thread the string through Ayamegusa is still ahead?
補足
この歌の題詞に、「大伴家持(おおとものやかもち)の霍公鳥(ほととぎす)の歌一首」とあります。