原文 Original Text
經毛無 緯毛不定 未通女等之 織黄葉尓 霜莫零
作者 Author
よみ Reading
経(たて)もなく 緯(ぬき)も定めず 娘子(をとめ)らが 織る黄葉(もみちば)に 霜(しも)な降りそね
- Tate mo naku Nuki mo sadamezu Wotomera ga Oru momichiba ni Shimo na furisone.
意味 Meaning
縦糸も横糸も決めずに乙女たちが織る黄葉(もみじ)に、霜(しも)よ降らないで。
・山の紅葉を、乙女たちが織る布に見立てて詠んだ歌です。機(はた)織りのときには、縦糸と横糸をきちんと決めて織るのですが、山の黄葉(もみじ)は乙女たちが自由気ままに織った布のように見えたのでしょう。
- rough meaning: Don't let frost fall on the yellow leaves in the mountain that the maidens weaved without deciding on the warp or the weft.(This poem depicts the autumn leaves of the mountains as cloth woven by maidens.)
補足 Note
この歌の題詞には、「大津皇子(おおつのみこ)の御歌(みうた)一首」とあります。