原文

玉蜻蜒 髣髴所見而 別去者 毛等奈也戀牟 相時麻而波

作者

山上憶良(やまのうえのおくら)

よみ

玉かぎる ほのかに見えて 別れなば もとなや恋ひむ 逢ふ時までは

意味

天の川 by 写真AC

おぼろげに逢っただけで別れてしまったのなら、わけもなく恋しくなってしまうでしょう。ふたたび逢う時がくるまでは。

山上憶良(やまのうえのおくら)七夕(たなばた)の歌12首のうちのひとつで、天平2年(西暦729年)7月8日の夜に、大伴旅人(おおとものたびと)の邸宅に集まったときに詠まれたです。

- rough meaning: If we just meet a bit and leave apart immediately, I wonder if I would miss you so much. Until it's time to meet again.(This poem is written on the night of Tanabata.)

補足

・この歌を含む1518番歌の題詞には「山上臣憶良七夕歌十二首」とあります。また、この歌の左注には、「右天平二年七月八日の夜に帥(そち:大宰府の長官、大伴旅人(おおとものたびと))の家に集會(つど)う。」とあります。

更新日: 2020年06月28日(日)