原文

吾屋前之 芽子乃下葉者 秋風毛 未吹者 如此曽毛美照

作者

大伴家持(おおとものやかもち)

よみ

我(わ)が宿(やど)の、萩(はぎ)の下葉(したば)は、秋風(あきかぜ)も、いまだ吹かねば、かくぞもみてる

萩 撮影 by きょう

意味

私の家の庭の萩(はぎ)の下葉は、秋風も吹かないうちに、こんなに色づきました。

補足

この歌の題詞には、「大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)が時期はずれの藤(ふじ)の花と萩(はぎ)の黄葉(もみじ)二つの物を坂上大嬢(さかのうえのだいじょう)に贈った歌二首」とあります。

この歌の左注には「右の二首、天平12年(西暦740年)6月に贈答した。」とあります。

更新日: 2012年07月29日(日)