第十八巻 : 霍公鳥いとふ時なしあやめぐさ
2003年5月11日(日)更新 |
原文: 保等登藝須 伊等布登伎奈之 安夜賣具左 加豆良尓勢武日 許由奈伎和多礼 作者: 田辺福麻呂(たなべのふくまろ) よみ: 霍公鳥(ほととぎす)、いとふ時なし、あやめぐさ、かづらにせむ日、こゆ鳴き渡れ |
意味: 霍公鳥(ほととぎす)よ、嫌な時など無いから、あやめぐさをかづらにする日には、ここに来て鳴き渡ってください。 天平20年(748)3月23日に橘諸兄(たちばなのもろえ)の使者であった田辺福麻呂(たなべのふくまろ)が、大伴家持(おおとものやかもち)の邸宅に招かれた時に詠んだ歌のひとつです。 5月5日に菖蒲(しょうぶ)の葉を束(たば)にして、かづら(頭に巻くもの)にしたようです。 |