原文 Original Text

白鳥能 飛羽山松之 待乍曽 吾戀度 此月比乎

作者 Author

笠女郎(かさのいらつめ) Kasa-no-Iratsume

よみ Reading

白鳥(しらとり)の 飛羽山(とばやま)松(まつ)の 待ちつつぞ 我(あ)が恋(こ)ひわたる この月ごろを

しらとりの とばやままつの まちつつぞ あがこひわたる このつきごろを

- Shiratori no Tobayama matsu no Machitsutsu zo A ga kohi wataru Kono tsuki goro wo.

意味 Meaning

白鳥

白鳥(しらとり)が飛ぶ飛羽山(とばやま)の松(まつ)というように、あなたを恋しく想いながら待ち続けています、この月々を。

白鳥(しらとり)は「飛ぶ」を導く枕詞(まくらことば)として使われています。また、「松(まつ)」を「待つ」に掛けています。

・飛羽山(とばやま)については、奈良の東大寺北方の山などの説がありますがはっきりとはしていません。

- rough meaning: Like "matsu"(the pine trees) of Tobayama(Mt.Toba) over which swans fly, I continue to wait("matsu" in Japanese) for you, longing for you month over month.

補足 Note

・「笠女郎(かさのいらつめ)笠女郎(かさのいらつめ)大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち)に贈る歌廿四首」と題された歌のひとつです。

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更新日: 2024年09月08日(日)